無料カードだけでモダンをやる②(MTGプレイレポート)
記事概要
- 無料カード(テイクフリーのカード)だけでモダンイベントに挑戦してきたプレイレポートです。
- イベントに参加したのは2024年8月で、《悲嘆》が禁止されている現在(2024/11/10、記事公開時点)とはメタゲームの様相がずいぶん違うものになっています。
- 連載企画です。現在未完。次回は年内に更新予定です。
前回はこちら
※この記事は連載企画です。前回をまだ読んでいない方は、先に前回からご覧ください。
おしながき
クリックでセクションを移動できます
無料配布のカードから使えそうなのを漁って、いまからデッキを組むところ…じゃったな。
だな。そのデッキでモダンイベントに参加するから、しっかり戦えるデッキを組んでくれよ。
うーん、モダンというのが鬼門なのじゃ…
本当にできるのかのう。
本当にできるのかのう。
うーん、まぁ…とりあえず前回みつけたカードを見返しておくか。
前回みつけたカードを表示
カード名をタップで詳細ページに飛びます。
# コモンフェッチランド
4枚 屈曲地帯2枚 汚染地帯
4枚 煮沸地帯
1枚 孤立地帯
2枚 安息地帯
1枚 欺罔地帯
3枚 危険地帯
4枚 不吉地帯
1枚 被災地帯
2枚 豊潤地帯
# 砂漠デュアルランド
4枚 鋸歯の痩せ地3枚 孤立した小峡谷
1枚 不快な泉
3枚 逆棘の辺境林
1枚 クレオソートの荒野
1枚 荒れ果てた干潟
4枚 浸食された渓谷
1枚 ただれた峡谷
4枚 擦り減った絶壁
2枚 瑞々しいオアシス
# クリーチャー
3枚 トゥーグの落とし子、ウゥーグ1枚 日を浴びるカピバラ
4枚 尊大な無法者
2枚 不吉な前兆の鴉
# 呪文
3枚 大牙勢団の襲撃1枚 匪獣の隆盛
2枚 熊野と渇苛斬の対峙
2枚 保安官を撃て
そうだったな。
デッキ構築は手を動かしながら考えた方が早い。
さっさとはじめてしまおう。
デッキ構築は手を動かしながら考えた方が早い。
さっさとはじめてしまおう。
うむ、そうじゃな。
デッキ構築開始じゃ…!
デッキ構築開始じゃ…!
デッキリスト
カード名をタップで詳細ページに飛びます。
メインデッキ
クリーチャー
4 不吉な前兆の鴉 ¥204 尊大な無法者 ¥20
2 不吉なとげ刺し ¥20
4 戦墓の死体あさり ¥20
呪文
3 腐敗した再会 ¥503 戦慄の遁走 ¥30
2 強迫 ¥20
3 ティゼルスの果実 ¥20
3 大群への給餌 ¥30
4 吸血鬼の口づけ ¥80
4 大牙勢団の襲撃 ¥20
4 梅澤俊郎の生涯 ¥30
土地
2 ただれた峡谷 ¥301 荒れ果てた干潟 ¥30
2 鋸歯の痩せ地 ¥50
1 不快な泉 ¥50
14 沼
サイドボード
1 塵へのしがみつき ¥2002 強迫 ¥20
1 ティゼルスの果実 ¥20
1 激しい腐敗 ¥50
1 死の夜番のランパード ¥20
2 保安官を撃て ¥200
1 戦慄の容貌 ¥30
1 魔術遠眼鏡 ¥30
1 エルズペスの悪夢 ¥30
4 八方塞がり ¥20
参考価格
メインデッキ:¥720サイドボード:¥420
合計:¥1140
とういうわけで完成したデッキがこれなのじゃ…!
まあ、これ二個目のデッキなんだけどな。
最初に組んだのは弱すぎたのう…
ちょっと回してから「使い物にならんのじゃ」とか言って、すぐバラしちゃったんだよな…
コモンフェッチが思ったよりダメだったのじゃ…
屈曲地帯
土地 :{1}を加える。 , 屈曲地帯を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから基本であり沼や山や森であるカード1枚を探し、タップ状態で戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。 サイクリング{黒}{赤}{緑}({黒}{赤}{緑}, このカードを捨てる:カード1枚を引く。) |
そうそう。思ったよりフェッチするタイミングなくて、数ターン無色土地として使うハメになったりするんだよな。
だのう。3色デッキだと色不足がきびしくて、1ターン目も2ターン目も動けないということが頻発したのじゃ。
下手したら普通のタップイン土地のほうが強いかもしらん。
下手したら普通のタップイン土地のほうが強いかもしらん。
そうかもな。2色デッキだったらまだ使いやすいのかもしれないが、3色デッキを回すには性能が足りなかったな…
最初に組んだデッキリストを表示
カード名をタップで詳細ページに飛びます。
メインデッキ
クリーチャー
4 自暴自棄の求血者 ¥202 薄暮の残響 ¥20
4 不吉な前兆の鴉 ¥20
1 魔道士封じのトカゲ ¥300
1 日を浴びるカピバラ ¥20
4 ブランチウッドのうろつくもの ¥50
2 機械壊しの河童 ¥30
3 トゥーグの落とし子、ウゥーグ ¥30
2 辛抱強い自然主義者 ¥20
1 チュパカブラの残響 ¥30
呪文
3 枯死と開花 ¥201 匪獣の隆盛 ¥30
4 大牙勢団の襲撃 ¥30
2 熊野と渇苛斬の対峙 ¥50
4 梅澤俊郎の生涯 ¥50
2 咆哮する大地 ¥30
土地
2 逆棘の辺境林 ¥302 ただれた峡谷 ¥200
2 鋸歯の痩せ地 ¥50
4 不吉地帯 ¥50
4 屈曲地帯 ¥50
3 沼 ¥200
1 山
2 森
サイドボード
2 無謀なる従僕 ¥301 うろつく鼠 ¥30
2 保安官を撃て ¥0
2 自然への回帰 ¥20
2 憎悪の手、ラゴモス ¥30
2 機械壊しのオランウータン ¥20
2 溶鉄の門番 ¥20
2 無孤勢団の伏兵 ¥20
予算
メインデッキ: ¥1130サイドボード: ¥170
合計: ¥1300
というわけで、急遽デッキをバラして黒単にしたんだったよな。
マナベースに苦しまない単色は偉大なのじゃ…
デッキコンセプト
クロックになるクリーチャーを並べて、ドレイン呪文で粘りつつ削っていく感じで組んだのじゃ。
クロック
毎ターン相手プレイヤーに一定のダメージを与える手段のこと。その代表例がクリーチャーであることから、単にクリーチャーのことをクロックと呼ぶことも多い。
黒単バーンか。
うむ。特徴的なのは「砂漠」じゃな。
砂漠でもライフを削れるようにしてみたのじゃ。
砂漠でもライフを削れるようにしてみたのじゃ。
鋸歯の痩せ地
土地 ‐ 砂漠 鋸歯の痩せ地はタップ状態で戦場に出る。 鋸歯の痩せ地が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。これはそのプレイヤーに1点のダメージを与える。 :{黒}か{赤}を加える。 |
これで黒いバーン呪文のぬるさをカバーしようってワケだ。
そうなのじゃ。
1点でも2点でも砂漠で削れば、グッと削り切りやすくなるはずじゃからのう。
1点でも2点でも砂漠で削れば、グッと削り切りやすくなるはずじゃからのう。
ただ、こういう「20点ぴったり削り切る」という発想のデッキは、相手のライフゲインに弱いんだよな。そこが心配ではある。
今のメタゲームはライフゲインが多いからの…
バーンデッキも苦戦して、なかなか上がって来なくなったしなぁ…
ライフゲインの多いデッキと当たらないよう祈るしかないか。
ライフゲインの多いデッキと当たらないよう祈るしかないか。
前回見つけたカードだけじゃデッキを組むのに足りなくての、カードを漁りなおして組んだのじゃ。
新しく見つけたカードもたくさんあったから、見てほしいのじゃ。
新しく見つけたカードもたくさんあったから、見てほしいのじゃ。
ひとりでカード漁りなおしてたのか…
泣き言いってた割にはがんばるじゃん。
泣き言いってた割にはがんばるじゃん。
採用カード
※前回の記事で紹介していなかったカードを紹介しています。
腐敗した再会
インスタント {黒}
墓地にあるカード最大1枚を対象とする。それを追放する。腐乱を持つ黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークン1体を生成する。(それではブロックできない。それが攻撃したとき、戦闘終了時に、それを生け贄に捧げる。) フラッシュバック{1}{黒}(あなたはあなたの墓地にあるこのカードをフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後、これを追放する。) |
参考価格 50円
おー、《腐敗した再会》入れたんだ。
マイナーだけど結構良いカードなんだよな。
マイナーだけど結構良いカードなんだよな。
そうなのか?
レガシーだと結構使える。
インスタントで相手のリアニメイトを妨害できるし、フラッシュバックもあるしな。
レガシーは攻撃が通りやすい対面が多いから腐乱ゾンビも馬鹿にならなくて、メインから積みやすいのもいい。
インスタントで相手のリアニメイトを妨害できるし、フラッシュバックもあるしな。
レガシーは攻撃が通りやすい対面が多いから腐乱ゾンビも馬鹿にならなくて、メインから積みやすいのもいい。
モダンだとフレージの脱出を防止できるかと思って採用したのじゃが、レガシーで強いカードだったのじゃな。
やっぱりフレージ対策か。
今回のデッキは脱出でライフゲインを「おかわり」されるだけでも滅茶苦茶キツいから、墓地対策は欠かせないよな。
ティゼルスの果実
ソーサリー {黒}
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは2点のライフを失う。 脱出―{3}{黒}, あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。) |
参考価格 20円
1マナ2点のバーン呪文なのじゃ。
脱出まで使い切れると1枚で4点バーンできるのじゃが…そうなると計5マナじゃからのう。
脱出まで使い切れると1枚で4点バーンできるのじゃが…そうなると計5マナじゃからのう。
かといって脱出しなければ普通に弱いし、どう使っても効率悪いよな。
だのう…極力使いたくはなかったのじゃが、他に良いカードも見つからなくての…
梅澤俊郎の生涯
エンチャント - 英雄譚 {1}{黒}
(この英雄譚が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承カウンター1個を加える。) I, II — 以下から1つを選ぶ。
|
参考価格 30円
一章と二章で-1/-1修正を選べば、《オークの弓使い》とオーク軍団トークンを1枚で処理できるぞい。しかも三章の変身で2/3クリーチャーも出てくるのじゃ。
《オークの弓使い》に対して有利交換できるって地味にすごいな。変身後のタフネス3も微妙に強いし。
有利交換
多くの場合、「カード・アドバンテージ」を稼ぐようなプレイのことを指す。具体的には、呪文カード1枚で相手のクリーチャーを2体破壊した場合、カード1枚分こちらが得しているが、そのようなプレイを有利交換という。
不吉なとげ刺し
クリーチャー - ゾンビ・蠍 3 / 2 接死 濫用(このクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。) 不吉なとげ刺しがクリーチャー1体を濫用したとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を引き2点のライフを失う。 |
参考価格 20円
ドローもバーンもできる3打点の接死。至れり尽くせりじゃのう…!
たしかに色々できるカードだけど、器用貧乏に見えるんだよな…
濫用で自分を食っちゃうと1マナ重たい《血の署名》でしかないし。
濫用で自分を食っちゃうと1マナ重たい《血の署名》でしかないし。
うーん、そこは《腐敗した再会》の腐乱ゾンビでも食わせてじゃな…
このデッキで腐乱ゾンビを温存できるとは思えないけどな…
大群への給餌
参考価格 30円
エンチャントも割れる確定除去なのじゃ。
器用そうだけど、今のモダンで割りたいエンチャントって何かあったっけ…?
うーむ、《ネクロドミナンス》とか《静牢》あたりかのう…
《ネクロドミナンス》はソーサリー除去だと間に合ってない気もするけど…
《静牢》割れるのはちょっとえらいかもな。
《静牢》割れるのはちょっとえらいかもな。
吸血鬼の口づけ
ソーサリー {1}{黒}
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。血・トークン2つを生成する。(それは「{1}, , カード1枚を捨てる, このアーティファクトを生け贄に捧げる:カード1枚を引く。」を持つアーティファクトである。) |
参考価格 80円
《吸血鬼の口づけ》か、面白いカードに目を付けたな。これ地味にすごいカードなんだよ。
バーン呪文に、他のバーン呪文を探すためのルーティングがくっついてる。
バーン呪文に、他のバーン呪文を探すためのルーティングがくっついてる。
ルーティング(Looting)
「カードを山札から引いて、捨てる」という操作の俗称。もとはMTGの開発部で使用されていた用語(R&Dスラング)である。《マーフォークの物あさり(Merfolk Looter)》というカードが、カードを引いて捨てる能力を有していたことに由来している。
ドレインのライフ回復で、血トークンを起動する時間を稼げるのもよくできておるのう。
だな。
今回の趣旨とはちがうけど、アーティファクト・トークン(血トークン)が2個出てくるのもすごい。
実際、独創力とかアーティファクト系のデッキで使われてるし。
今回の趣旨とはちがうけど、アーティファクト・トークン(血トークン)が2個出てくるのもすごい。
実際、独創力とかアーティファクト系のデッキで使われてるし。
カードパワーの低さに不安しかないな、このデッキ…
しかし、よく組めておるじゃろう。
まあ、それはそうだな。
構築としてはよくまとまってるけど。
構築としてはよくまとまってるけど。
そうじゃろう。
これをショップに持っていくのが楽しみじゃのう。
これをショップに持っていくのが楽しみじゃのう。
いやー、過剰な期待は禁物だぞ…?
大丈夫じゃ。快勝の知らせを心待ちにしておいて欲しいのじゃ…!
…。
ミニコラム②
デュエマ、大流行
実はここ数か月、地元のMTGコミュニティでデュエマが爆発的に流行しています。そのすさまじさたるや、パンデミックのよう…というのはさすがに不謹慎でしょうか。とにかくすごい勢いなのです。
その原因となったのは…自分でして…自分がデュエマを持ち込んで空き時間にMTG仲間と遊んでいると、その仲間がさらに仲間を呼んで…と雪だるま式に人が増えてしまいました。
「こんなに大事になるなんて」と内心恐々としているのですが、その流行のプロセスが少し興味深いのです。
デュエマにハマったプレイヤーが無改造構築済みをMTGプレイヤーに貸して体験させ、それを気に入ったMTGプレイヤーが、その場でAmazonを使って構築済みデッキを購入するらしいのです。MTGプレイヤーの金銭感覚と、未開封製品が安価なデュエルマスターズとの化学反応でしょうか。このスピード感には本当に驚きました。
無改造の構築済みデッキで体験したことによって、「構築済みデッキを買ったらいきなり強い」を体感できたのも良かったのでしょう。
地元のMTGプレイヤーたちが製品購入を猛プッシュすることも珍しくて、そこにも驚きました。
初心者向け構築済みデッキは定価550円~2750円なので、相手の懐事情を配慮しても推しやすかったのかもしれません。
収録内容もタフで、長く使えるカード資産になります。相手がプレイを継続するなら買わせて良かったとなるし、続けないにしても勉強代として割り切りやすい金額です。
おすすめする側の常識的な金銭感覚や思いやりがブレーキにならないのは、顧客開拓を絶やせないTCGビジネスによくハマっていますし、普段はあまり口コミが生じない層での拡散がある(かもしれない)というのはとても興味深いことです。
そんなわけで、「出来のいい構築済みデッキがプレイヤーを増やすんだ」というTCG界隈で再三くり返された主張における、おあつらえ向きな実例を目の当たりにしたわけですが、デュエマプレイヤーとしての自分は感動しきりな反面、MTGプレイヤーのほうの自分は領土侵犯に恐々としていて、何とも言えない葛藤がありました。そもそもの原因が自分にあるのだから、なおさら何も言えません。
何はともあれ、自分が直接「布教」するわけでも「布教」されるわけでもない、「三人称」の視点で眺めるデュエマ流行の過程にはおもしろい発見がたくさんありました。
最後に余談ですが、自分のおすすめ構築済みデッキは『いきなり強いデッキ:守りの王道』(定価550円)です。無改造でもバッチリ強いのはもちろんですが、ゲームなんて実際遊んでみなければハマるかわからないのですから、初期投資は安いほどいいのです。
デュエマ、大流行
実はここ数か月、地元のMTGコミュニティでデュエマが爆発的に流行しています。そのすさまじさたるや、パンデミックのよう…というのはさすがに不謹慎でしょうか。とにかくすごい勢いなのです。
次回に続く
次回更新は2024年内を予定しています
サブブログはじめました!