【格安モダン/予算¥14000】格安ピッチスぺルで戦う青単マーフォーク!!


注意 メタゲームでの立ち位置がやや苦しくなったこと、カードプールの変化により大幅に構築コストが上昇したことなどから、調整が必要になったリストです。
調整が完了次第リストを更新させていただきます。

こんな内容の記事です!
  • モダンの安くて強いデッキ「青単マーフォーク」の紹介記事です!
  • 予算は¥13720です(Wisdom Guildより、2022/8/12現在、一の位切り上げ)
  • 旧神河の安くて強力なピッチスペル《撹乱する群れ》を採用しており、タップアウトした状態でも呪文を打ち消すことが可能です!
  • 味方に「ブロックされない」能力や除去耐性を付与しつつ、ロード能力でサイズアップして相手プレイヤーに有無を言わせず殺到します!
    戦略的にはクロックパーミッションが近いと思います…!
ついに青い格安モダンデッキができました…!!



デッキリスト

カード名をタップで詳細ページ(Scryfall)に飛びます

メイン

クリーチャー

2 水底の生術師 ¥ 90
4 激浪の形成師 ¥ 110
4 霧まといの川守り ¥ 40
4 アトランティスの王 ¥ 810
4 真珠三叉矛の達人 ¥ 520
4 銀エラの達人 ¥ 80
4 マーフォークのペテン師 ¥ 210
2 波を司る者、コパラ ¥ 50
4 海と空のシヴィエルン ¥ 360

呪文

4 呪文貫き ¥ 100
4 撹乱する群れ ¥ 430

土地

20

サイドボード

1 霊気の疾風 ¥ 180
2 対抗呪文 ¥ 400
4 消えゆく希望 ¥ 200
4 潮流の先駆け ¥ 160
2 渦巻く霧の行進 ¥ 160
2 泥棒スカイダイバー ¥ 190



予算

メイン:¥11780
サイドボード:¥1900
合計:¥13680


テストプレイ



STUDY HALL OF M:tGテストプレイのマニュアルはこちらから

記事の改良に伴ってデッキリストが変更された場合、テストプレイのリストと記事のリストが一時的に一致しない状態になることがあります。





旧神河からの格安ピッチスペル、《撹乱する群れ》!

今回のリストにおいて非常に重要なパーツとなるのが、《撹乱する群れ》


『神河謀反』で登場したピッチスペルで、コストとして捨てた青のカードのマナ総量と等しいマナ・コストの呪文を打ち消すことができます。

ピッチスペル

マナ以外のコストのみで唱えることができる呪文。
ピッチスペルが持つ「マナを使わずに唱えることができる代替コスト」のことを、通例「ピッチコスト」と呼ぶ。

1~4コストまで、比較的広いマナコスト帯のカードが採用されていたかつてのモダンでは、打ち消したい相手のカードとピッチコストのカードのマナ総量を合わせるのは困難で、お世辞にも使い勝手の良いカードとは言えない1枚でした。


しかし、『モダンホライゾン2』の発売を経てモダンは激変しました。

メタゲームの高速化が一層進み、採用カードのほとんどが1~2コストという構築が広く用いられるようになります。





1~2コストの呪文が安定して打ち消せるようにすれば、《撹乱する群れ》は強力なピッチ打ち消しとして運用できるようになるはずです…!


もっと言えば、1コスト呪文の採用数が殊更に多く、1コストを安定して打ち消せるなら十分な働きが見込めます

環境トップの「グリクシスシャドウ」の場合、肝心の《死の影》《ドラゴンの怒りの媒介者》《敏捷なこそ泥、ラガバン》、更には《邪悪な熱気》などの除去呪文まで1コストであり、X=1での打消しの射程におさまります。



1コストの呪文を打ち消す機会が多いならば、X=1で3マナ払って打ち消す運用も普通にあり得ます。

ゆえにピッチコストではなくても十分使いやすいということも、《撹乱する群れ》にとっては追い風でしょう。


そして、ピッチ打ち消しを有効活用できそうで、なおかつX=1ないしはX=2のピッチコストが用意しやすそうなアーキタイプだったのが、この「青単マーフォーク」でした。



モダンといえば、ピッチスペル…!
みんなのあこがれ「ピッチ打ち消し」が安く使えちゃいますよ!!
というか、現代のモダンは速いからな。
必須というわけでもないが、極力ピッチスペルは採用しておきたいところだ。





1コストの小粒マーフォークたち


本リストは一般的なマーフォークのリストよりも多めに、1コストのマーフォークが採用されています。


その主な理由は先述の《撹乱する群れ》のため。

現在のモダンでは1コストの呪文の採用数が多いため、1コストの呪文を打ち消すためのピッチコスト用に1コストのマーフォークを多めに採用しています

これは《呪文貫き》などの軽量打ち消し呪文についても同じです。


とはいえ、もちろん1コストのマーフォークの採用理由は《撹乱する群れ》だけではありません。

1ターン目に1コストのマーフォーク
2ターン目に1~2コストのマーフォーク
3ターン目に《海と空のシヴィエルン》
という順番に出していけば、《海と空のシヴィエルン》は「破壊不能」を得ることができます


そして《海と空のシヴィエルン》はもとより味方に「護法(1)」付与する能力も持っており、なおかつタフネスは《稲妻》をしのぐ4点。

ひとたび「破壊不能」付きで場に出せば脅威的な耐久力を発揮します。




《海と空のシヴィエルン》頑丈すぎるんだよな…



モダンのほとんどのマーフォークデッキでは、《霊気の薬瓶》というアーティファクトが採用されていますが、本デッキでは採用していません。


その理由は《霊気の薬瓶》が無色であることと、かなりの高額カードであること

《撹乱する群れ》は構築単位でサポートしてあげないと打ち消しの精度がガクッと落ちてしまう繊細なカードなので、無色のカードの採用には厳しいものがあります…



高額カードだからってのが9割くらいだろ。
ち、ちがいますよ!?!?
《撹乱する群れ》は、構築単位でケアしてあげないと弱くなっちゃうからぁ…
本当かなぁ…


一般的なマーフォークデッキでは、クリーチャーの展開を《霊気の薬瓶》に任せて、土地からのマナを打ち消し呪文か「瞬速」持ちマーフォークに充てるプレイングがあります。
(他には打ち消されずにマーフォークを場に出したり、ロードをコンバットトリックに使ったりと用途は多彩です)

しかしながら、《霊気の薬瓶》の採用を諦めた本デッキではそのようなプレイングはできません…


そこで、逆に打ち消し呪文をピッチコストで唱え、土地からのマナをマーフォークの召喚に充てられるようにしてみました。

《撹乱する群れ》は、上記のような《霊気の薬瓶》なしで隙の無い展開を行うのに大きな役割を果たしてくれます。



要するに、マーフォークを出すためにタップアウトしちゃっても、《撹乱する群れ》でマーフォークを守ったりできるというわけか。
ですね…!
《否定の力》とはちがって、クリーチャー呪文を打ち消せるのも《撹乱する群れ》の強みです!

タップアウト

土地がすべてタップしている状態のこと。
英語での表記は“Tapped Out”



《激浪の形成師》

また、1コストのマーフォークの中でも《激浪の形成師》は特に重要な1枚


キッカーで出せば、相手の土地を1枚《島》に変えることができてしまいます。


この《島》に変えるという能力は、基本土地タイプに「島」を加えるのではなく、まさしく基本土地の《島》に変えてしまうというもの。

なので、その土地が持っていた本来のタイプや能力を失わせることができます。


多色地形を《島》にすればマナ基盤への妨害になりますし、ウルザランドを《島》にすれば「ウルザトロン」は苦戦を強いられるでしょう。


また…というか、むしろこちらが本来の用途なのですが、相手のデッキに青が入っていなくても《真珠三叉矛の達人》の「島渡り」を使えるようにすることも可能です。


逆に、相手のデッキに青が入っていれば、何もしなくても1コスト2/2として運用できます


どう転んでも強力なすごいマーフォークです。



流石の『モダンホライゾン2』出身だな。
ですね…!
条件付き1コスト2/2、キッカーでマナ基盤への妨害…と、各々の能力だけみれば普通に思えるのですが、それらが1枚のカードにパッケージされているのがすごいんですよね。
《ドラゴンの怒りの媒介者》なんかにも言えるよな。
『モダンホライゾン2』の強いウィニーは担える役割が本当に多い。






マーフォークの花形、ロード軍団!!

マーフォークデッキにおいて象徴的なのが、《アトランティスの王》のようなロードクリーチャーたち。

ロード

特定の部族を強化するクリーチャーの俗称。
基本的には「+1/+1修正」など、P/Tを上昇させるものをロードと呼ぶ。


ロードを並べていけば、ロードどうしで強化しあって加速度的に打点がアップしていきます。


さらに《アトランティスの王》と《真珠三叉矛の達人》は、他のマーフォークに「島渡り」を付与する能力を持っており、相手のブロッカーを無視して総攻撃を仕掛けることも可能。

2コストと比較的軽いコストも相まって、マーフォーク戦略を支える重要なパーツです。



マーフォークといえばまずこの2枚ですね…!





余りにも完璧なマーフォーク、《海と空のシヴィエルン》で優位に立つ!!

マーフォークデッキは伝統的に多くの弱点を抱えています。

ロードクリーチャーが除去されてしまうと一気に攻撃力が落ちてしまいますし、積極的にクリーチャーを展開していくデッキゆえに手札を切らしやすい…

さらには打ち消されない全体除去である《至高の評決》は本当に対処が困難で、マーフォークデッキにとって「天敵」ともいうべき脅威です。


全くもって対処できないわけではないのですが、有効な対策カードはコストが重かったりとイマイチ効果的な対処に事欠きます。


そんな状況で『モダンホライゾン2』から輩出されたのが《海と空のシヴィエルン》


攻撃の度にドローができ、「護法(1)」で味方ロードを守ってくれるし、当然のように自身の除去体制も堅牢で、そして何より《至高の評決》をくらっても自身だけは「破壊不能」で生き残ります。

余りにも完璧なマーフォークデッキへのサプリメントで、デッキのあらゆる弱点をたった1枚で補ってくれます。



別にマーフォーク絡みの能力なくても強いからな…これ。
本当にすさまじいパワーカードだ。
ですね… 普通に「3/4」「攻撃時1ドロー」の3コストというだけでかなり強いです。



弱点を克服するという観点で説明しましたが、そもそもそれ以前に《海と空のシヴィエルン》はすさまじいパワーカードです。

高速化が進み、1コストの呪文の応酬が多くなった現代のモダンでは「護法(1)」はかなり苦しい足かせとなります。


1コストの呪文が多い環境で1コスト余分にマナを消耗させられてしまうのは、実質的にプレイ可能なカードの枚数が1枚減ったのと同然の痛手といえるでしょう。

仮に余分なマナを支払って周りのマーフォークに除去呪文を撃ち、《海と空のシヴィエルン》から「破壊不能」をはがしたとしても、肝心の《海と空のシヴィエルン》はもとより除去しずらいサイズ。


《海と空のシヴィエルン》の「破壊不能」の条件である「他に2体のマーフォークを並べる」も、「護法(1)」付与のおかげでひとたび達成したら維持しやすくなっています。

味方のマーフォークを除去から守ってくれて、打点もそこそこに高く、毎ターン手札を補給してくれる…と総じてゲームの制圧力に長けた1枚です。


アレコレ構築を試しましたが、結局「マーフォークを並べつつ、なるべく早く《海と空のシヴィエルン》を着地させてしまうのが一番強い」という結論に至りました。



身も蓋もないが、やっぱり《海と空のシヴィエルン》を早々に場に出して守るようにした方が勝ちにつながるんだよな。
そうなんですよね…
《海と空のシヴィエルン》に限らず、『モダンホライゾン2』のパワーカードをうまく運用してやることが今のモダンでは重要になっていますね。
まあ、カードパワーの水準が上がった後はどうしても「強いカードを上手く使う」環境になってしまうよな。
通常セット産のカードの水準も上がってるから、もうしばらくするとまたゲーム性も変わってくると思うぞ。
そんな《海と空のシヴィエルン》の弱点は、4枚しか採用できないところでしょうか。
何言ってんだ…って言いたいところだが、60枚のデッキに4枚しか入っていないと安定して引けないからな。
だからこそ、ほとんど同じテキストの《アトランティスの王》と《真珠三叉矛の達人》との8枚体制が強いわけだし。
ですね…!
一応このデッキでは5枚目の《海と空のシヴィエルン》となるカードを探して採用してみました。



5枚目のシヴィエルン(?)な《波を司る者、コパラ》

《波を司る者、コパラ》は疑似的な「護法(2)」を味方マーフォークに付与してくれます。


《海と空のシヴィエルン》とちがって、自身にも能力が適用されるのが特徴です。


ただし、誘発型能力による除去には無力で、具体的には《孤独》などの登場時能力で簡単に除去されてしまいます。

とはいえ、味方全体を除去から守る能力自体は《海と空のシヴィエルン》と同等以上ですし、《海と空のシヴィエルン》と並べて防御効果を上乗せできるのも心強いところ。

《海と空のシヴィエルン》と比べるとどうしても見劣りしてしまいますが、除去対策にすぐれた1枚です。



これ出されたら《邪悪な熱気》みたいな単体除去は全然通らなくなるな。


モダンで2マナ追加はかなり重いですからね。





その他の採用カード

呪文貫き

《呪文貫き》は言わずと知れた有名打ち消し呪文。


カウンター可能な範囲が広く、相手の除去呪文をかわすのに有用なのはもちろん、《レンと六番》や《時を解す者、テフェリー》のようなプレインズウォーカーを打ち消すこともできます。


下環境でも優秀な打ち消し呪文なのですが、《孤独》のような登場時能力での除去に対応できないのがたまにキズ。




ロードで攻撃を加速しつつ、味方を打ち消しで守って攻める…というクロックパーミッション的な戦法です。
打ち消し呪文の使いどころがプレイングの要になるな。
ですね。
ピッチスペルも採用してあるので、打ち消しのためにマナを残しておくのか、あるいはタップアウトして攻めに行くのかの判断がより複雑になります…!
ピッチスペルはタップアウト時のブラフの材料にもなるからな。
心理戦とリソース計算が一層難しくなるぞ。



マーフォークのペテン師


《マーフォークのペテン師》は「瞬速」をもった2マナ2/2で、相手のターン中に召喚することで相手クリーチャー1体を2ターン(相手のターンとその次の自分のターン)に渡ってタップしたままにすることができます。

このデッキでの専らの用途は《呪文貫き》のような打ち消し呪文のために浮かせていたマナを、無駄にすることなく消費してしまうこと。

カウンターを構えていたにも関わらず、相手が打ち消せるアクションを取ってこなかったという場合にもテンポロスしないようマナの受け皿になってくれるカードとして使用します。

もちろん「能力を消す」効果も便利なもので、昂揚した《ドラゴンの怒りの媒介者》を1/1の飛行なしにもどすことができます。
《ドラゴンの怒りの媒介者》の媒介者の攻撃時に《マーフォークのペテン師》をキャストすれば、弱体化したうえでブロックまでできるので優位に立ちまわることができますね。

《ドラゴンの怒りの媒介者》と同じイゼットに採用される《敏捷なこそ泥、ラガバン》が疾駆してきたのにも対処できるのも心強いところです。




潮流の先駆け


サイドパーツ。《呪文貫き》が効かないクリーチャー主体のデッキとの対面でサイドインします。

流石に2マナの《大クラゲ》は強力ですね…
テンポで優位を取りつつ障害を排除できるわけだからな。
大きなクロックを作って殴り切ってしまいたいマーフォークデッキとはよく噛みあってるわけだ。






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まとめ

というわけで青の格安モダンデッキ、「青単マーフォーク」でした…!!
ついに5色の格安モダンデッキがそろったわけか…
かなり時間がかかってしまいましたね…
はじめて格安モダン記事を公開したのが昨年の8月だから、実に半年以上かかったわけだな。
最後に公開した格安モダンデッキが12月の「緑単エルフ」でしたから、3か月ぶりの格安モダン記事だったり。
むしろこのブランクが長かった感じですね。
だな。
まぁ、その間『黒単ゾンビ』『赤単果敢ビートダウン』のリストの更新をしたりはしてたんだが…
今後もしばらく格安モダンはリストの更新とかになっちゃうと思います。
『Dominaria United』でパーツが供給される可能性が高いので、そこでエルフや人間デッキの更新を行うかもです…!


部族シナジーのないセットになりそうだから、あまり期待できないけどな。
あと、今回の記事で採用した《撹乱する群れ》
単色じゃないと安定しないし、採用カードのコストにも気を配らないとダメですが使ってみると結構優秀な印象でした…!

まだ安いですし、気になる方はこのカードだけでも試してみてくれると嬉しいです…!


青のピッチ打ち消しにしては安く買えるのもいいところだよな。
ですね…! それではまたの機会によろしくお願いします!!
それじゃあ、またな!





今回のリストは仲間のプレイヤーに調整を協力していただきました。
この場をお借りしてお礼申し上げます!!



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プロフィール

らすとさば
TCGプレイヤーです。主にMTGを安くカジュアルに楽しむ記事を書いています!