新たなる「大立者」!?《進化した潜伏工作員》


進化した潜伏工作員

マナ・コスト (黒)
タイプ クリーチャー - 人間
P/T 1/1
テキスト

(黒):進化した潜伏工作員は基本のパワーとタフネスが2/2の人間・クレリックになる。

(1)(黒):進化した潜伏工作員がクレリックであるなら、これの上に接死カウンター1個を置く。これの基本のパワーとタフネスが3/3のファイレクシアン・人間・クレリックになる。

(1)(黒)(黒):進化した潜伏工作員がファイレクシアンであるなら、これの上に+1/+1カウンター1個を置く。その後、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。


新たなる「大立者」

《運命の大立者》につらなる、段階的に成長していくクリーチャーの系譜ですね。


ゼンディカーのLv系クリーチャーに近いものを感じるな。
パワーアップも3段階ですし、似通ったところはありますね。
ただ、「Lv系」の方が分割払い可能でソーサリータイミングでしか起動できないのに対して、「大立者」は分割払いができない反面インスタントタイミングでの起動が可能になっています。
インスタントタイミングで起動できるのは大きいよな。
相手ターン終了時に余っているマナを強化につぎ込めるわけだしな。
そうなんですよね。
コンバットトリックにも使えますし、やっぱり「大立者」の方が扱いやすい印象です。



自己強化する1マナクリーチャーは強い

一時期《タルモゴイフ》をも凌駕する活躍を見せていた《呪詛呑み》をはじめ、『ラヴニカの献身』期の青を支えた《水底の生術師》《プテラマンダー》、最近のものでは《隆盛するスピリット》など、自身を強化する能力をもったクリーチャーには強力なカードが多く存在します。


1ターン目に出しておいたクリーチャーが、終盤使うカードが無くて腐りがちなマナで強化できて、終盤戦に耐えうる戦力に仕立て直すことができるというのはやはり魅力的。

土地システムの関係で毎ターン2枚以上の手札を消耗することの多いMTGにおいては、手札補充の手段がない限り1ゲーム中に使用できるカードの枚数が実質的に制限されています。

そのため、手札の消耗をせずにアドバンテージが得られるカードは終盤戦で活きてくるのですが、その点でボードアドバンテージとハンドアドバンテージを3つ目の起動型能力で得られる《進化した潜伏工作員》はかなりの有望株だと思います。



《呪詛呑み》《水底の生術師》…!
なつかしいですね…
コイツらモダンで強かったからなぁ…
《呪詛吞み》は今でもそこそこモダンで使われてはいるんだが、値段がなぁ…
安くなっちゃいましたね。
一時期¥4000くらいしてたのに、今では¥1000未満で買えちゃいますし…
モダンが急激に高速化して、8マナ分割払いして育てる余裕がなくなってしまったのが大きいかもな。
ジャンドなら《ドラゴンの怒りの媒介者》がいるし…






担える役割が多い

起動能力のコストが軽いために、X呪文のような使い分けができるのも《進化した潜伏工作員》の強みだと思います。
召喚してすぐに1つ目の起動型能力を起動すれば熊(2マナの2/2)に、さらに続けて2つ目の起動型能力を起動すれば4マナ3/3の接死持ちとして運用できるわけで…

さらに終盤に3つ目の能力を起動してしまえば、置きドローソース兼フィニッシャーを担うことも可能。

たった1枚のカードで、序盤・中盤・終盤にかけて多くの役割を担える汎用性には目を見張るものがあります。

《敏捷なこそ泥、ラガバン》のように、「とにかく強力で汎用性が高い」という理由で様々なアーキタイプに出張するカードになるのではないでしょうか。




ラガバンくんですら終盤は大人しいというのに…
最近は霊柩車を乗り回して中盤以降も暴れてるけどな。 終盤にフィニッシャー兼ドローソースとして強く立ち回れる反面、序~中盤に物足りないのが《進化した潜伏工作員》といったところか。


なるほど、ラガバンとはある意味対局に位置するデザインと言えるかもですね。
ラガバンは序盤の動きが強烈ですから。
だな。
まぁ、さすがにその辺は考慮してデザインしてるんだろう。





火力除去への耐性が低い絶妙なデザイン

1つ目の起動型能力を起動した段階では2点火力を免れることができず、2つ目の起動型能力を起動してもなお《稲妻》や《絞殺》の射程圏内。
3つ目の起動型能力を一回起動した時点でのサイズは4/4で、この時点でも《轟く叱責》や《電圧のうねり》《激情》のような4点火力に焼かれてしまいます。


こうしたことから、火力除去への耐性においてかなり慎重なデザインになっている印象をうけました。

この「絶妙な焼かれやすさ」がメタゲーム上でどれほどの弱点になるのか今の段階では測りかねますが、「除去に脆く作られている」ということは意識しておいたほうが良さそう。

といっても基本的に火力除去は1:1交換なので、さほど深刻な弱点になることはないと思いますけどね。



異様にタフネスが高い《帳簿裂き》への反省からのデザインかもですね。


直前のエキスパンションだから、『ニューカペナの街角』のフィードバックを活かす時間はなかったかもしれないけどな。
『ニューカペナの街角』から『団結のドミナリア』までかなり期間があったから、修正が間に合った可能性ももちろんあるが…
たしかに…
どっちとも言えないですね…
それはそうとして、これ今回のトップレア候補なんじゃないのか。
カードパワーも大事だが、シングル価格は「採用率とレアリティの乗算」で決まるからな。
採用率…このカードの汎用性が評価されて、色の合うデッキにたくさん採用されるようになると…
大変なことになるな、値段が…

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プロフィール

らすとさば
TCGプレイヤーです。主にMTGを安くカジュアルに楽しむ記事を書いています!